みつきんのメモ

組み込みエンジニアです。Interface誌で「Yocto Projectではじめる 組み込みLinux開発入門」連載中

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

Giant BoardをYoctoに対応する

はじめに Giant BoardをDebian GNU/Linux 9 (stretch)で動かす動かしたGiant BoardをYoctoProjectに対応する。 ここでは新規ボード向けにYoctoProjectのレイヤを作る最小限の手順を紹介する。 新規ボードのレイヤを作る YoctoProjectが未対応のボードに対応…

kdb入門

はじめに カーネルデバッガが便利だという噂は聞いたことがあったが、実際使ったことがなかった。 kdbをすこしだけ試してみたのでメモ。 kdb vs kgdb Linuxのカーネルデバッガを調べるとかならずkdbとkgdbが引っかかる。 これらは別物で、どちらが良い悪いは…

pandocのpdf出力にwkhtmltopdfを使ってみる

はじめに pandocでマークダウンをPDF化する(LaTexなし)でwkhtmltopdfの存在を知った。 この記事ではWindows環境での話だったので、Ubuntu20.04で同様のことができないか確認した。 wkhtmltopdfのインストール Stableなリリースはここで確認できる。 執筆時点…

YoctoのSDKでOut-of-treeのカーネルモジュールをビルドする

はじめに bitbake meta-toolchainや-c populate_sdkで作成したSDKを使用してOut-of-treeのカーネルモジュール(ドライバ)をビルドする時に少しハマったのでメモしておく。 SDKにカーネルソースを含める 作成されたSDKに確実にカーネルのソースコードを含める…

meta-clangの使い方

はじめに meta-clangの使い方を調べた。 meta-clangはbitbakeでのパッケージのビルドやSDKでgccの代わりにclangを使えるようにするためのレイヤ。 meta-clangを使う 既存のビルド環境にmeta-clangを組み込むには下記のようにする。 $ git clone https://gith…

meta-qt6を試す

はじめに Qt 6 in OpenEmbedded and Yoctoが気になったので試してみる。 ここを見る限りまだdevっぽい。 meta-qt6を覗いてみる layer.conf ...(snip)... LAYERDEPENDS_qt6-layer = "core" LAYERSERIES_COMPAT_qt6-layer = "zeus dunfell gatesgarth" ...(sni…

recipetoolでバイナリパッケージを作る

はじめに recipetoolでバイナリパッケージを作ってみる。 ちなみに今回は作ることが目的のため、作ったものの動作確認はしていない。 reciptool オプションの確認 $ recipetool create --help NOTE: Starting bitbake server... usage: recipetool create [-…

BBBでu-bootのスタンドアロンアプリを試す

はじめに u-bootのスタンドアロンアプリのサンプルを動かす。 ターゲットはBeagleBone Black(BBB) ただ、BBBを使うといろいろと罠がある。 動いてるu-bootが違う SDカードにMLOを含めてu-bootやカーネルを入れたはずなのに、UARTコンソールで表示されるu-boo…

YoctoProjectのライフサイクル

はじめに YoctoProjectのリリースバージョンを確認するにはReleasesのページを参照する。 その際にSupport LevelがEOLになっているものは既にサポートが切れていると言えそう。 1つ気になったのはDunfell(3.1)のSupport Levelを見るとLong Term Supportとな…

YoctoProject 自分のレイヤから既存のbbclassの挙動を上書きする

はじめに 例えば既存のbbclassにデバッグ用のログを追加したり独自の改造を実験したい場合でも、 既存のレイヤのソースコードに手を加えるのは避けたい。 そのような場合、ちょっとした工夫で自分のレイヤから既存のbbclassの挙動を上書きすることができる。…